謎の黄色い実に出会いました

なにやらかぐわしい実を発見。君の名は……!

日暮れ時、近所の道を歩いていたらなんだか桃のようなかぐわしい香りが。

なんだろうとあたりを見回すと、横に果樹園があり、一番外側に生えている木のあたりから香りがするのです。

柵ごしに覗くと、地面にいくつか小さくて丸い、黄色い実が落ちていて、香りはそこからしているよう。

なんとなくその形から、最初は「金柑」かと思いましたが、調べてみると金柑のシーズンは冬。その他思いつく限りの黄色いフルーツを思い浮かべてみましたが、あの形と大きさに該当しそうなものが見つかりません。

黄色いフルーツといったら柑橘系ばかり思い浮かぶけれど、あの桃っぽい甘酸っぱい香りはどうも柑橘系じゃなさそう……。

そこで翌日、母に見てきてもらいました。

「え!?梅の実って緑色なんじゃないの!?」

梅の木をお庭で育てたことがある人は当然知っていることかもしれませんね。でも私が知っている梅と言ったら、初春に咲いている梅の花と、梅酒に浸かってるような青梅と、真っ赤な梅干しくらいなものだったんです……。(お恥ずかしい)

まろ君
黄色い梅なんて信じない!信じないぞー!!

答えは「七十二候」が知っている。

七十二候……それは365日を72に分け、季節の変化を示した繊細な暦。

私が黄色い実と出会ったのは6月20日でしたが、なんとその時期の七十二候がちょうど、「梅子黄(うめのみきなり)」……梅の実が黄色くなる時期だったのです!

七十二候、それは文献に約束された、いわば「公式」の季節感覚。

私も暦に合わせた風雅な暮らしにあこがれ、季節の折々で七十二候を参照したことがありましたが、ぴんときたことはあまりありませんでした。

現代を生きる自分が昔の人ほど繊細な感覚を持っていないせいなのか、時代を経ることで季節感が昔の人とずれてしまったのか。どちらにせよ、ぴんとこないのはさみしい。

なので、こんなにジャストタイムに七十二候どおりの感覚を味わえたのがとても嬉しかったんです。

まろ君
公式情報とリンクしたぞ!やったぜ!って感じでしょうか……

この時期に黄色く熟した梅の実が、紫蘇に浸かってあの梅干しになるんだそうですよ。知らなんだ……君、もともと黄色かったのか……。(だから「梅雨」と言う……本当に梅のシーズンだったんですね!)

「和菓子の日」っていうのもあるよ

こちらも終わってからで申し訳ないのですが、6月16日は「嘉祥の日」、別名「和菓子の日」だったそう。

848年のこの日、仁明天皇が厄除けと健康招福を願って元号を「嘉祥」に改め、さらに日付にちなんで16個のお菓子を神前にお供えしたのがはじまりとか、はじまりじゃないとか……(諸説あるそうです)

当ブログでは偶然、前日の6月15日に和菓子の記事を投稿しておりました。

【手のひらの玉手箱】梅雨の和菓子

2019年6月15日

なんか惜しかった。(あと1日遅ければ!)

「七十二候」も記念日も、昔の人からのプレゼント

「和菓子の日」とは、結構おもしろい記念日を素通りしてました。

記念日に込められた歴史を知ると、「今日この日にそんなことがあったのか〜」って、なんだかしみじみします。

日付が同じということが案外重要で、「この場所でそんなことが起きたのか!」というのと別のベクトルで感慨深いものがあります。

「七十二候」も、現代の私たちはぴんとこないものもあるにはあるのですが、今回みたいに、たまにすっと腑に落ちるものがあったりします。

そういうとき、結構地味に嬉しいものです。

「七十二候」はもともと古代中国で発案されたものですが、江戸時代に日本の風土に合うように直されたとのこと。

つまり江戸の人たちと季節感覚を共有していることになるんですね。

「あ!この感覚、江戸の人たちも味わったのかな〜」と思うと、ちょっと嬉しい。

日常に、ちょっとだけ嬉しいことが増える。そういう意味では、これもまた昔の人からのプレゼントだと言えるんじゃないかなーと思います。

まあ、江戸からもう200〜400年経ちますし、もっとぴんとくるような平成令和七十二候なんてのを作ってもいいかもしれない。でも、72にわけられるほど繊細に季節を感じ取れてない気もします……昔の人、やっぱりすごい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です