言わずと知れた、あの名曲です。
だれかさんが だれかさんが
童謡「ちいさい秋」二番
だれかさんが みつけた
ちいさい秋 ちいさい秋
ちいさい秋 みつけた
おへやは北向き くもりのガラス
うつろな目の色 とかしたミルク
わずかなすきから 秋の風
ちいさい秋 ちいさい秋
ちいさい秋 みつけた
センチメンタルで、歌詞が美しくて、しんみりとして……本当に日本らしい抒情たっぷりの、良い曲ですよねぇ。
サトウハチローさん作詞の名曲、たくさんありますが、私はこの「ちいさい秋」と「うれしいひなまつり」が特に大好きです。
その季節その季節の雰囲気をたっぷり出しながら、なんだか心にキュンとくるような、なんとも言えない切ないような感覚になるフレーズが多いのですよね。(今風の言葉で言うと……エモい!)
めかくし鬼さん 手のなる方へ
すましたお耳に かすかにしみた
よんでる口ぶえ もずの声
「よんでる口ぶえ…」の一節で一気に切なくなる。ここのメロディーも良いですよね。
おへやは北向き くもりのガラス
うつろな目の色 とかしたミルク
わずかなすきから 秋の風
何があったんだろう…!?とちょっと思ってしまいますが、ここもすごく惹かれます。とかしたミルクはきっとあつあつではなくて、生ぬるいんじゃないかな…?
むかしの むかしの 風見の鳥の
ぼやけたとさかに はぜの葉ひとつ
はぜの葉赤くて 入日色
うーん…!たまらないイメージが並んでいます。むかしの、風見鳥なんですよね。全体的にレトロで少し寂れたような洋館がイメージされます。
「入日色」も本当に綺麗な言葉。
サトウハチローさんの詞は、誰にでも分かるようなやさしい言葉づかいで、日本らしい季節の美しさと、そこに伴う感情を味わわせてくれますね。
そしてそれは間違いなく、和歌の時代から受け継がれてきた大切なものだと感じます。
結論としては、「ちいさい秋」は日本の宝です…!!
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