うぐひすは いたくな侘びそ 梅の花 今年のみ散る ならひならねば
源実朝『金槐和歌集』春
梅の花が咲いては喜び、散っては悲しみ、桜の花が咲いては喜び、散って悲しみ……
和歌の世界は、本当に忙しいですね。
でも、スマホとにらめっこしているより、よっぽど心豊かな忙しさかもしれません…!
この作品では、実朝くんの歌に寄せて、いろんな「梅」を集めてみました。
5コマ目の神社は、鎌倉の荏柄天神社。
梅の名所で、この本殿の扉?に梅の紋様が掘ってあってとても可愛いんです。
こちらの神社には、鎌倉にゆかりの深い横山隆一先生たちが建立した絵筆塚があり、たくさんの漫画家先生たちの描いたカッパの絵のレリーフを拝見できます。
そしてその名の通り菅原道真公を祀っているので、年明け頃には受験生たちがたくさん参拝に訪れています。
鎌倉時代初期からあった神社なので、実朝公もきっと詣でられていることでしょう……!
和田朝盛くん(和田義盛の孫で、実朝公にとって「鎌倉殿の13人」で言うところの太郎のようなポジションの人)が実朝くんに渡しているのは、鎌倉が誇る豊島屋さんの可愛い梅のお菓子、「天神さま」。
こちらのお菓子、何を隠そう先述の荏柄天神社の梅を模したお菓子なのだそうです。
和三盆の上品な甘さがほっこりと染み渡るやさしいお菓子。
紅と白があり、どちらもすごーく可愛い梅の花の入れ物に入っています。私も重宝しております(笑)
梅が散る頃に、ぜひ梅の花の思い出(ある?)とともにどうぞ……
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