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プロフィール

「海の似合う麻呂」に出会ってから麻呂を描きつづけています。
「ゆるい」と「かなし」と「みやび」と「レトロ」な感じが好き。
和歌っぽい世界観の中、言葉と絵でいろいろ遊びたいなぁと思ってます。

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もの
 麻呂、詩歌、絵、レトロ建築、草花、歴史、神社仏閣、細道、Disney
 函館、軽井沢、鎌倉、奈良、京都、倉敷
人物 源実朝、後鳥羽院(と新古今歌壇の人々)、立原道造
時代 平安末期〜鎌倉初期、大正〜昭和初期
 梅、雪柳、菜の花、桜、鈴蘭、紫陽花、水引草、露草、萩
 カネタタキ、オオミズアオ、ホタル、ヒグラシ 
 淡水色、白緑
作家 梨木香歩さん CM 「そうだ、京都行こう」「いいちこ」
画家 仙厓義梵、冷泉為恭、安田靫彦、有元利夫

 

おいたち

 

青春時代、「海の似合う麻呂」にハマる

 

歴史面白いな、と思っていた小中高時代。教科書に載ったいかつい歴史上人物たちの、意外と人間くさい部分を知るのが好きでした。おばあさんに優しいヤンキーを見たときのごとく、ギャップが手伝ってものすごい親近感が湧いてしまうのです。今でも歴史への興味の底には、いつも「遠い昔の人々に、親しみを感じたい」という思いがあります。

そんな中、「海の似合う麻呂」こと源実朝公を知りました。鶴岡八幡宮の階段で暗殺されたらしい、あの人。鎌倉幕府の将軍と聞いていましたが、なぜか古典の教科書に和歌が載っている。どうやら歌人だったらしい……教科書の上きれいに並んだ和歌の世界、月は霞み、花は静かに散りゆく中で、たったひとつ、轟音を奏でながら散り散りになっていく波の歌が、とても違った響きに思えました。

日を追うごとに気になる存在になっていくので、高校卒業時の自由レポートで実朝公を調べることに。実朝公は、意外と(?)熱狂的な隠れファンが多く、愛が溢れまくりの文献の数々に圧倒されまくり。特に陶酔すら感じられる太宰治の「右大臣実朝」はハンパじゃなく、もののみごとに私も「実朝ファン」になってしまいました。

大学四年間は日本史専攻で、幸福なことに、公私(?)ともに実朝漬けの日々。他にも色々あったはずなんですけど、大学時代がやや遠い過去になった今、思い返すと本当に「実朝公」の一言に尽きる大学時代でした……でも楽しかった……

 

「麻呂」を描くため専門学校へ

 

いつのころからか私は、公家装束に身を包んだ、「麻呂」ばかり描くようになっていました。もともと歴史の絵を描くのは好きだったのですが、大学の専攻と趣味(実朝公)の関係で日常が「平安~鎌倉時代」だったので、必然的に麻呂がちに。

大学卒業後、「麻呂」をもっと描きたくて、私は絵の専門学校に進みました。大学までは深く考えずに描いていて楽しかったけれど、ひとたび「なにかものにしたい」と思い始めると、「ああでもない、こうでもない」とつまずく日々……

専門の三年間は大体スランプで、わけがわからなくなって、「麻呂」を避け西洋的な題材に逃げたこともありました。しかし専門の三年が終わるころには、やっぱり「麻呂」が好きなのだ!と、すこしパワーアップした気持ちで復活!

これまでに見た絵巻などの日本美術を参考にしながら、自分なりに「麻呂」を描くのにぴったりだと思う画法を見つけられたので、それなりに達成感のある三年間でした。ただ、在学中恩師に投げかけられた「なぜ麻呂を描くのか?」という問いの答えは見つけられずに卒業を迎えます。

そしてブログを始めます……

 

社会人となり、人生で何度目かとなる実朝公ブームが再到来。以前は実朝公という人物や、歴史的なことの方に重点があった興味ですが、今回はとりわけ和歌、ひいては言葉の世界への興味が強いものでした。

和歌の世界を漂ったり、ついでに日本の近代詩の世界も訪れてみたり……。その過程で、色々思い至ったこともあるのですが、まだそれを言葉にできるほど、頭の中を整理できていないんです。ただ、「なぜ麻呂?」という問いにおいて、「和歌の心」と「実朝公」が重要な鍵であるとは思っています。

ここからはこのブログで、今までの考えをすこしずつ整理しながら、あたらしいことも調べていけたらなぁと思っております。そうして「なぜ麻呂?」の答えを見つけたり、絵や言葉でいろんなものを作ったり、それをみなさんに見てもらいたいのです。

心に残っている二つの言葉があります。一つは講義で知った吉田兼好のことば、「見ぬ世の人を友とする」。もう一つは大河ドラマ「清盛」のオープニングでも使われていた今様の一節、「遊びをせんとや生まれけむ」

私はこのごろ、「見ぬ世の人を友とする遊び」をするために自分は生きているのではないかと思っています(わりと本気で)。見ぬ世の人……私にとっては和歌の心を持つ人達、「麻呂」になります。和歌の世界を旅して、それを絵とことばにすることも、きっといにしえの友達、「麻呂」との「遊び」。

そんな感じの、「まろあそび」。お楽しみいただけたら、幸いです。