白
かもめゐる 沖の白洲に 降る雪の 晴れゆく空の 月のさやけさ
源実朝
白と黒をテーマに詠んだ歌の白い方です。
寒々として、静かな風景ですね。凛とした月の明るさも印象的です。
黒い方の歌は、こちら。
黒
うばたまや 闇のくらきに 天雲(あまぐも)の 八重雲(やへぐも)がくれ 雁ぞ鳴くなる
白とは真逆の世界観で、暗闇の中で雁が鳴いています。
雁の鳴き声って、こんな感じだそうで……↓
結構さわがしい感じなので、やはり静かな白の歌とは対照的です。
それにしても、対照的な色をテーマに和歌を詠むというのも面白いですね。
大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では実朝公=白、義時=黒と衣装の色が決まっていて、対照的な二人の考え方や性格をわかりやすく表現していました。
もっと前の大河ドラマ「軍師官兵衛」でも石田三成=白、黒田官兵衛=黒の服だったような気がします……!
すずなごん
白と黒が対立するドラマとか映画、大体面白い説。
【まんが】真っ赤な夕焼け空に心が吸われる歌 ただただ、そこに紅があるだけ…… 紅の 千入(ちしほ)のまうり 山の端に 日の入るときの 空にぞありける 源実朝
実朝公の歌で色が印象的な歌といえば、夕焼けの赤がテーマのこんな歌も。
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