
2026年6月の「クリエイターEXPO」にて、メインビジュアルとして描いた作品です。
これまで和歌や平安〜鎌倉時代くらいをテーマにした作品を制作する一方で、イラストレーターとしては、より多くの方に親しんでいただけるよう「和風イラストレーター」として活動してまいりました。
ですが、学生時代から古典や歴史の世界にワクワクしてきた者として、そして和歌の世界をイラストにする表現を探求してきた者として、「私にできることがもっとあるのではないか?」と考えるようになりました。
その答えが、「古典や歴史の世界の美しさを、やわらかいタッチで分かりやすく伝えるイラストレーター」という新たな一歩です。
この作品は、その新しい方向性を意識して制作した最初の1枚です。
こちらの姫と武将は、あえて幼さを残した少女と少年として描きました。ものものしい大鎧をまとった少年が、姫と一緒に野原でシロツメクサを編んでいる……甲冑の無骨さと、無心に遊ぶ子どもたちの姿は、少し不思議な組み合わせかもしれません。
けれど、教科書の中に登場する人々も、かつての戦(そして今の戦争も…)を行ってきたのも、すべて自分たちと同じ「温かい血の通った人間」です。
歴史や古典に触れるとき、この「同じ人間としての視点」を持つことはとても大切だと感じています。
だからこそ今回、これまで感覚的に捉えていた装束や大鎧の細部をしっかり観察して描き込み、一人ひとりの体温や息遣いまで伝わるような温かさを大切に表現しました。
装束の世界は大変奥が深く、まだまだ学びの途中です。けれど、これからも「古典・歴史をわかりやすく、やわらかく届ける」ことを大切にしながら、精度の高い作品をお届けできるよう、精進したいと思っております!


