なにとなく 君に待たるる ここちして 出でし花野の 夕月夜かな
与謝野晶子『みだれ髪』
親しみと尊敬を込めて、勝手にあっこさんと呼ばせて頂いている与謝野晶子さんの歌です。
与謝野晶子さんのイメージはとても情熱的で、恋する肉食系女子……という感じで、すごいと思う反面、ちょっとその雰囲気に圧倒されちゃうこともあるんです。(それも彼女の歌のパワーがすごいからなのですが)
やわ肌の あつき血汐に ふれも見で さびしからずや 道を説く君
↑こんな歌とかね…!
でも、この夕月夜の歌はなんだか可愛くて、すごく好きです。
「やわ肌の……」の歌のように、強気で自信があって肉食系のいい女!って感じの歌を詠んでおきながら、
こんな乙女チックで素直で可愛い歌も詠めちゃうあっこさん、モテるだろうなぁ。
あっこさんの歌といえば、こちらもとても好きです。
ああ皐月(さつき) 仏蘭西(フランス)の野は 火の色す 君も雛罌粟(こくりこ) われも雛罌粟
フランスの地で、旦那さんと久しぶりに会えた時の歌なのだそうです。
火の色のような真っ赤なコクリコ(ポピー)。そんなふうに、真っ赤に燃え上がる恋心……!って感じでしょうか。
本当に本当に、情熱的です。恋に生きています。かっこいいです、あっこさん。
夕日の岡に銀杏ちる歌 金色の ちひさき鳥の かたちして 銀杏散るなり 夕日の岡に与謝野晶子 2020年の晩秋、14年間連れ添った愛犬が旅立ってしまいました。 お葬式のあと、少し年下…
こちらもあっこさんの美しい歌。
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