フィギュアスケート×源氏物語！？「氷艶」イラストレポ

先日、「氷艶 -月光かりの如く-」を見てまいりました。

めっちゃ面白かった。

フィギュアスケートと和の文化の融合！！

そもそも「氷艶」とはなんぞや？と言うと、

• フィギュアスケート選手
• 歌手
• 役者

などなど、いろんなアーティストがつどって和風な物語をつくりあげる、氷の上の超新感覚エンタメであります！

今回のテーマは「源氏物語」なので、それっぽい（麻呂っぽい）衣装をまとった人たちが氷の上をくるくると滑るのですよ〜。

ネットでその写真をはじめて見たときは

まろくん

すんごいイロモノ……！？でも、ものすごく気になる……っ！

なんて思っておりました。

イロモノとか思ってすみません。素晴らしかったです。

衣裳が美しすぎる。キャラも魅力的！

麻呂好きとしては、伝統の公家装束を思わせる美しい衣裳の数々がたまりませんでした。

主人公、光源氏＜高橋大輔＞とお供的な頭中将（とうのちゅうじょう）＜福士誠治＞。

高橋大輔さんのカリスマ性そのままに、みんなに愛される光源氏！笛を吹いて敵を攻撃します。

その親友ポジションの頭中将ですが、「氷艶」では自由すぎる光源氏をお世話したり探し回ったりする苦労人（かわいそう）。

ヴィランズ枠の弘徽殿女御（こきでんのにょうご）＜荒川静香＞と長道＜波岡一喜＞。（ドロンジョ様とその手下……？）

荒川静香さま、ダークな美しさが半端ないです。途中で生イナバウアーが出た際には、ありがたさにみな、思わず拍手。

野心たっぷりな手下の長道も全身黒い衣裳がとっても粋な感じでしたよ。頭についてる扇かわいい。

すんごい笑かしに来た陰陽師＜織田信成＞。

光源氏を笑いながら攻撃してくる。

開幕から最後まで、一言もしゃべらずに狂ったように笑い続けるわ、空を飛ぶわで本当にびっくりしました。

なんでも、演出の宮本亜門さんが「イメージを変える」つもりで配役したんだとか。イメージ変わりまくりですよ……信成選手、すごい。

桐壺更衣（きりつぼのこうい）／藤壺宮（ふじつぼのみや）＜平原綾香＞。

光源氏の母／恋人の一人二役。

平原さんは、物語全体のナレーションと劇中歌も担当されてます。

やさしく染み入るきれいな声の語りに、美しく強い歌……平原さんの歌を生で聴いたのははじめてだったんですが、圧倒的な歌声に思わず涙が。

「氷艶」、劇中歌やサントラもとても良いのですよ……CDが欲しいです。本当に。

光源氏のライバル、朱雀君（すざくのきみ）＜ステファン・ランビエル＞。

美しい。洋風な麻呂も良いな〜……（失礼）。

良い奴とも言えないが、そこまで悪い奴でもないのです……言葉少ないけど、心はアツい。

そんなキャラクターを表したかのような、燃え盛る炎のような衣裳がかっこいい！

光源氏と朱雀君に奪い合われるヒロイン、紫の上＜ユリア・リプニツカヤ＞。

洋風なんだけど、不思議と和風装束が似合ってしまう、その２。

リプニツカヤさんの紫の上はアンニュイで儚げな雰囲気。

「氷艶」の物語ではわりとかわいそうなことになってましたが、その雰囲気も手伝って、なんだかこの世ならぬ……天界の人のように見えましたよ。

こちらもかわいそうな女性、朧月夜（おぼろづきよ）＜鈴木明子＞

朱雀君の奥さん。旦那さんが他の女（紫の上）に夢中。かわいそう。

名前にちなんで、月のような黄色と、夜空のような青色が美しい衣裳。やわらかい色合いが鈴木明子さんの雰囲気にとても似合うな、と思いました。

月夜の晩、ひとりぼっちの悲しみを表した舞いがとても印象的でした。

前半が終わり、インターバルをはさんで後半がはじまると、いきなりまさかの海賊パート。

オスカル的な海賊王の松浦＜柚希礼音＞と、松浦さまに憧れる女の子、咲風＜村上佳菜子＞。

宝塚歌劇団・星組トップスターの柚希礼音さん演じるのは、女性だけど男として育てられた海賊の長（かっこいい）。

男として育てられたのだけど、なんやかやあって海賊エリアに流れ着いた光源氏を好きになってしまうのです。

そうなると困ってしまうのがカッコイイ松浦さまに憧れてた咲風。

……って感じでだんだん「源氏物語」だってことを忘れそうになります！でも面白いからいいんだ！！

大事な人を忘れていました。みんなのお父さん、桐壺帝＜西岡徳馬＞。

なんだか信長っぽい雰囲気。

桐壺帝お成りの際は雛人形のお内裏さまよろしく、雛壇に乗って舞台に出てくるのが面白かったです。

まろくん

……といった感じの濃ゆいメンツでつづられる物語ですよ〜！

物語はぶっ飛んでいる（良い意味で）

「源氏物語」を知らなくても楽しめるし、知ってたら知ってたで楽しめます。

ていうかまったく違うものになっている。

クライマックスでは、陰陽師が攻撃してくる荒川静香組と、笛の音で対抗する高橋大輔組の海戦になります。

「源氏物語」ってこんな話だったっけ？……いやいや。これが「源氏物語」だ！！

いろんな技術が融合した、究極のエンタメ！

スケートはもちろんのこと（スケート選手でない方達もちゃんと滑っているのがすばらしい）、歌手に役者、宝塚スター……それぞれがそれぞれの技術をあますところなく活かしているので

まろくん

ひとつの舞台でこんなにいろんなエンタメを味わっても良いの……！？

ってなります（笑）。

宮本亜門さんの演出に、すばらしい歌曲（生和太鼓演奏もあるよ）に、美しい衣裳……なんというぜいたく！

振付や所作は尾上菊之丞さん監修なので、伝統もふまえた凛とした美しさがあります。

それから、チームラボさんの光の演出もすごかった。

光源氏がすーっと滑っていくと、足元から桜吹雪が舞ったり、和歌の文字が出てきたり……公演中、ずっと驚きが止まらないのですよ。

DVDにしていただきたいです（切実に）

惜しむらくは、オペラグラスを忘れてしまい、かなり遠目でしか見れなかったこと……。

DVDがあれば後日じっくり見れるのになぁ。というか、もっとたくさんの人に見て欲しいからぜひともDVD化してほしいです（サントラも）！

それにしても、麻呂とスケートってこんなに相性いいんだ！とびっくりしました。

大きな袖とか長い裾がひらひらと舞って美しいんですよね……演者の方はとても大変そうですけど……！

ちなみに、昨年は「義経」だったそうですね。来年は何が来るんでしょう？楽しみです！（→義経役の高橋大輔さんが活躍する「氷艶 -破沙羅-」は２０１７年だったため、次回作は再来年の可能性があるとのコメントをいただきました！）