このブログは、
「古典や歴史がちょっと気になる、ちょっと好きかもしれない……」
そんな人たちに向けて書こうと思っています。
私も古典や歴史が好きですが、知識量はまだまだ全然足りません。私自身いろいろと勉強しながら、ブログといっしょに成長していきたい所存であります。
最近、記事を書こうとしても手が止まりがちなので、今一度「なんで古典や歴史が好きなんだろう?」というはじめのところに立ち返ってみることにしました。
たのしい歴史コンテンツが入り口に
とても素晴らしいことに、この国には古典や歴史を扱ったキャッチーなコンテンツがたくさんあります。
小学校高学年ごろから、「歴史の授業、なんかおもしろいな」と思っていました。その「なんかおもしろいな、もっと知りたいな」のツボを、たくさんのコンテンツにつついてもらいながら学生時代を過ごしました。印象に残っているものをすこし挙げると……
『坂本龍馬 (講談社学習コミック アトムポケット人物館) 』
明るくまっすぐで情熱的な龍馬さんが素敵で、この本、学校にまで持ってきていました(黒歴史)。この本のおかげで、はじめてハマった歴史上人物は坂本龍馬でした。
『増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和』
ギャグマンガ日和も人気でしたね。千利休ならぬ万利休がコーヒー飲んでたり、聖徳太子と小野妹子がジャージ服姿だったり……やりたい放題でしたが、作者さんが歴史好きと見え、かなり歴史ネタが豊富。すべて鵜呑みにするととんでもない勘違いをする危険性はありますが、この漫画のおかげで歴史上人物に遠慮なく親近感をもてるようになりました。
『日本の歴史 (小学館版 学習まんが―少年少女日本の歴史)』
私が源実朝にハマったきっかけの歴史漫画シリーズ。顔のデフォルメ度合いが絶妙で、すべての登場人物に愛着が湧くと言っても過言ではない。日本の長い歴史の中、あんなに登場人物がたくさんいるのに、みんな違った味わいの顔をしているのがすごい……!
などなど……漫画の他にもゲームや大河ドラマなど、枚挙にいとまがないですが、日本には本当にたくさんの歴史や古典を扱ったコンテンツがあって、多くの人々が古典や歴史に興味を持つ入り口になっているし、「知りたい!」に答えてくれます。
私もこういうところを入り口にして古典や歴史の世界に入り、「なんか古典や歴史、好きだわー」という気持ちを持続させることができました。やがて「なんか好き」は「すごい好き」に変わっていきました。
「見ぬ世の人」を友達にできる!
源実朝さんにハマってからは、コンテンツを介さずにダイレクトに古典や歴史を楽しむようになります。大学では史学科に入り、史料の中のたくさんの歴史上人物たちと接する毎日を送っていました。
「好き」ということには理由があったりなかったりするものですけれど、ある日授業で「おっ!」という言葉に出会います。
古典をひもとけば、会ったことのない遠い昔の人と友達になれる。それはものすごく心慰められて楽しいことだよと、兼好さんは言っています。私にとっては「見ぬ世の人」である兼好さんが、私が古典や歴史を面白いと思う理由をずばり言い当ててくれたのです。
見たこともない、会ったこともない遠い遠い昔の人。いろんな人がいます。ものすごい偉業を成し遂げたえらい人、名もなき庶民の人、人に好かれる人、芸術的な才能があった人、勝った人、負けた人、裏切った人、強い人、面白い人、やさしい人、かわいそうな人……。
まるで物語の世界だけれど、彼らは本当に存在していたらしい。そんな彼らに自分との共通点を見つけ、共感を覚える時、私はとても嬉しくなります。遠い遠いところで生きていた人だけど、私と同じところがあったんだ。もしくは、知ってるあの人に似ているなぁ……。
私は実際の職業とは関係なく、大好きな芸術に没頭した人たち(源実朝さんもそうです)がとくに好きなんですが、それも「なにをおいても、これだけは大好きなんだ!」という気持ちが「わかるー!!」と思うからです。
昔の人に、「いいね!」しているようなものかもしれませんね。この一方的な「いいね!」が増えていくほど、私は「見ぬ世の人と友達になれたな」と思います。なんともいえない、静かな喜びです。
旅行が何倍も楽しくなる!
そして古典や歴史好きにとってのもう一つの楽しみが、旅行です!
すでに(勝手に)「友達」になってる人に関係している場所に行くと、とても感慨深い。「ああ、あの◯◯さんが、ここでねぇ……」という感じになります。「友達」が好きすぎて「推しメン」へと昇格しているなら、もはや聖地巡礼です。
逆もまた然りで、ある土地に行ってそこにまつわる歴史の話を知る。そこで知った人に興味が湧いて、旅行から帰ってきて調べたりすると、なんだかすでに知り合いみたいな気持ちになれます。その土地に行ったことがあるのとないのとではだいぶ違う気がするんですよね……友達の家に遊びに行くと、親交がより深まるのと同じことかな?
古典・歴史と旅行は、合わせて楽しむと相乗効果があるよ!ということでした。
生きる元気が湧いてくる!
私たちは「今」という時間しか体感できませんよね。でも、過ぎ去った「見ぬ世」に「友達」をいっぱい作ると、なんだか不思議な感覚が芽生えてくるのです。
あの人やあの人が生きていた時代が、たしかに「今」の前に存在している。「友達」が生きていた時間を次の「友達」がつないで、そんなことを気が遠くなるほど繰り返したところに、「今」の自分が存在している。
ちょっと大げさな話になってしまいますが、その感じがイメージできると、なんだか「すげぇな……」となります。生きる元気が湧いてくる……というのも違うのかもしれませんが、「生きてるぅぅー!!」って気持ちが湧いてくる、気がします。
めざせ、「見ぬ世フレンド」!
以上が私が古典や歴史、楽しいなーと思う理由でした。
歴史は「友達」をたくさん作れる楽しさ、古典は「友達」のブログを覗くような楽しさ、って感じでしょうか。
これからこの楽しさをブログでお伝えして、「古典や歴史がちょっと気になる」人たちに「見ぬ世フレンド」をたくさん作ってもらえたら嬉しいなぁと思います!
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