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ちはやぶる 伊豆の御山の 玉椿 八百万代(やほよろづよ)も 色は変はらじ
源実朝
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こんにちは、当サイトではおなじみの実朝です!
実朝くんの他の歌↓
実朝くんが鎌倉を旅する記事↓
鎌倉将軍の大きなお仕事の一つに、二所詣でというのがあります。
みごと天下をとった源頼朝さんにパワーをくれた神社、ということで正月の恒例行事として息子の実朝くんも熱海の伊豆山神社、箱根の箱根神社、静岡の三嶋大社にお参りに行っていたのです(お仕事)。
あるとき、二所詣でで伊豆山神社に行った実朝くんは、世にも美しい椿の花に出会います。
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おとぎ話が始まりそうな導入……
そこで上の動画の一首を詠んだというわけなんです。
「玉椿」はうつくしい椿の呼び方。
うつくしい伊豆山の椿の花は、時がはてしなく流れても、色あせないだろう。
「八百万代も色は変はらじ」という言葉に、強い想いを感じます。
実朝くんの生きた時代は、人の命が今よりももっと儚い無常感の強い世の中。
実朝くん自身も、鎌倉幕府内での血で血を洗う肉親同士の争いを間近で経験してきて、自分の命がいつ絶えるかもわからない人生を送っていました。
だから、詠んだ和歌の数々は、散りゆく花のように、儚さややるせなさを感じさせるものも多いです。
↑こんな歌とか……
そんなことをふまえて椿の一首を読むと、なんだか「未来永劫つづいてほしい」というその意志の強さが、よりいっそう際立ってくる感じがしないでしょうか。
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